2010年9月17日金曜日

老後も安心! 認知症にならないための眠り方

睡眠の状態が悪いと、認知症になりやすいことも分かってきました。習慣的に1時間以上の昼寝をしていた人は、そうでない人に比べて認知症になる確率が2倍になります。一方、毎日30分以内の昼寝をとっていると、認知症になる人を5分の1に減らすことができます。

 認知症にならないため、高齢者に勧められている生活習慣や睡眠環境を以下にご紹介します。

・睡眠環境を整える
 暗くて静かな部屋で眠りましょう。真っ暗が不安なら、豆電球のフットライトを点けておきます。眠りやすい寝室の温度は16~26℃、湿度は50~60%です。エアコンなどを上手に使って、温度と湿度を調整してください。

・十分に日の光に当たる
 光は覚醒度を上げる大切な要因です。日中、明るいところで過ごすと、覚醒と睡眠のリズムにメリハリがついて、夜にはグッスリと眠れます。

・定時の就床と起床を心がける
 特に、目覚める時刻を一定にすると、体内時計がきちんと働いてくれます。目覚めて明るい光を見た時刻から14~16時間たつと、睡眠ホルモン・メラトニンが分泌されて、自然に眠たくなってきます。

・上手に昼寝する
 午後3時までに30分以内の昼寝なら、認知症の予防にもなります。それ以降の長い時間の昼寝は、夜の睡眠の質を悪くするので止めておきましょう。ベッドや寝床は、睡眠のためだけに使いましょう。

・定時の食事や運動を心がける
 睡眠の目的の1つが、心身の疲労回復です。活動量が少なければ、あまり眠らなくても良いというわけです。日中にしっかり身体と頭を使っておけば、夜には疲れて眠くなってきます。

・夕方以降に水分を摂り過ぎない
 熱中症や脱水症の予防のため、必要な水分をとることはとても大切です。しかし、夜中に3回以上もトイレのために目覚めるときには、眠る前の水分量を見直してみてください。

・過眠や不眠の原因となる薬剤に注意
 夕食後はカフェインやニコチンを摂らないようにしましょう。降圧薬や副腎皮質ステロイド、パーキンソン病治療薬、抗うつ薬などの中には睡眠障害を起こすものもあります。薬が原因と考えられる場合には、主治医と相談してみてください。

・痛みや痒みに十分対処する
 ストレスよりも身体の症状のほうが、不眠の原因になりやすいことが分かっています。高齢者に多い関節や首・腰の痛み、身体の痒みは、しっかり治療しておきましょう。

・アリセプトの午後以降の服薬を避ける
 アルツハイマー型認知症を発症したら、治療薬である「アリセプト」はなるべく朝に服用しましょう。この薬は脳を活性化する作用があるので、午後以降に飲むと夜に眠られなくなることがあります。

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